←←目次に戻る


ペグについて


 ペグまわりの問題点を整理すると次のようなものです。

◆ギヤのバックラッシュ
◆巻きつけた弦の遊び
◆ストリングポスト部のがたつき
◆重量

                    などです。

 よくペグの所為にされる現象は、うすうす感づいているでしょうが、濡れ
衣のことが多いです。チューニングがどんどん下がっていくようなときに
「ペグが・・・」と言われますが、そんなことはほとんど有りません。下が
るとしたらバックラッシュのぶんだけです。試しにストリングポストを手で
回せるかどうか試してみてください。回せますか?
 先ず弦の巻き方止め方を正しく行うように心がけましょう。ギブソンが推
奨している弦の巻き方がスリップしにくくて良好だと思います。上手くスリッ
プを止められればポストに巻きつける弦のターン数を減らせます。その結果、
巻きつけた弦の遊びを減らせます。遊びがなくならないうちはピッチが定ま
りません。

 ここでよく考えてください。色々なパーツは進化しているというのに、ペ
グだけは旧態依然の止めかただなんて、僕は、納得できません。
 僕は迷わずロック式のペグをお勧めします。弦の遊びは解消されますし、
たくさん巻く必要が無いのでギヤのトルクを大きくしても操作性に問題が出
ません。ギヤのかみ合わせをタイトにすることでギヤのアソビを最小に押さ
えられます。ピッチの安定性は抜群です。
 ロック付きのペグは最近開発されたものが多いので工作精度も非常に良い
です。ストリングポスト部のガタも非常に少なく良好です。

 僕が推薦するものとしては

◆シャーラーミニタイプのロック付き
◆スタインバーガーのギヤレスチューナー
◆ゴトウのマグナムロック各種

 シャーラーは流石の出来ですが、自己主張の強いスタイルで好みが出ると
思います。僕の場合アーム付きストラトで威力を発揮しています。
 スタインバーガーは発想の良さにひかれました。まだ一本にしか付けてい
ませんが結構好きです。
 ゴトウのマグナムロック!これは最高です。ルックスも普通のペグと見分
けが付かない優れもので各スタイルがほとんど網羅されているのが嬉しいで
す。ギヤは軟らかめの金属で出来ているような感触で、そのぶんバックラッ
シュが少ない気がします。工作精度も抜群でばらつきが少ないです。僕は10
本以上のギターにマグナムロックを付けています。レコーディングではピッ
チが安定しているので本当に楽です。折角素晴らしいプレイをしてもピッチ
が狂っていてはNGになってしまいます。よいプレイを録り逃がすことが少
ないのでとても嬉しいです。
 最後に重量です。ペグの重さは音に影響を与えます。楽器のトータルなバ
ランスの中で上手く重量が合えばぐっとよくなります。以前サスティーンを
増すものとしてヘッドに取りつける各種のオモリが売られていたのを記憶さ
れているでしょうか? 重いペグに変えると同じ様な効果が得られると思い
ます。クルーソンタイプからダイキャストタイプに換えると、音が変わりま
す。どちらを選ぶかは好みだと思いますが。


←前の章へ                            次の章へ→


Copyright(C)1993-2004 Jin TERADA, All Rights Reserved.